わたしの神は、御自分の栄光の富に応じて、キリスト・イエスによって、あなたがたに必要なものをすべて満たしてくださいます。(フィリピの信徒への手紙 四章十九節)

長崎

大浦天主堂

 

 

【世界遺産】大浦天主堂は、長崎駅から路面電車に揺られ20分程の大浦天主堂停車場から、坂道を登り詰めた丘の上に立つ。国宝・大浦天主堂は、外国人のための教会として1864年に建設された。翌年の献堂式後、浦上の潜伏キリシタンがプティジャン神父に信仰を告白し、世界宗教史上の奇跡「潜伏信徒発見」の舞台となった。旧羅典神学校、旧伝道師学校、旧長崎大司教館も世界遺産の構成資産である。天主堂脇のキリシタン関連資料を展示したキリシタン博物館も一見の価値がある。坂の途中には、日本で宣教活動後、アウシュビッツ収容所で身代わりとなり殉教した聖コルベ神父館もある。

浦上天主堂

浦上天主堂は、長崎原爆の爆心地付近に建ち、側には平和記念公園がある。1914年に東洋一のレンガ造りのロマネスク大聖堂として献堂された。原爆により建物は破壊されたが、その後再建された。再建時に発掘収集された被爆物(溶けた聖母像等)の展示もなされている。

出津教会

【世界遺産】出津教会は、長崎駅前からさいかい交通バスで一時間弱、「出津文化村」バス停下車、徒歩7分である。ド・ロ神父は1893年に出津教会を、その翌年には旧出津救助院を建設し、パンやマカロニの製造を通じ、住民の生活向上を指導した。近くにはド・ロ神父記念館もあり、関連資料の展示も見られる。教会の低い屋根は海からの強風を意識したものと言われる。長崎市内は小雨でも、この外海地方の海岸沿いは風吹き荒れる雨嵐になることもしばしばである。

大野教会

【世界遺産】大野教会は、長崎駅前からバスで一時間程、出津教会から更に先の大野バス停から徒歩10分程である。長崎県外海地方の角力灘や東シナ海が遠望できる高台に位置する。1599年の平戸領主松浦氏の弾圧で長崎に亡命したキリシタン籠手田一族に所縁ある地と伝えられる。大野教会は、ド・ロ神父が1893年に26戸の信徒世帯の為に自費を投じ、信徒の奉仕により建設された。地元の玄武岩を用いた「ド・ロ壁」は独特の風合いを持ち、民家のような佇まいである。伝統的な民家建築の技術を基本としつつも西洋の技術を取り入れた、素朴かつ独特な教会建築である。

沖之島教会

長崎港の沖合、フェリーで20分程行ったところに浮かぶ伊王島の浜辺に面した沖之島教会(馬込教会)。黄昏時には、ゴシック様式の聖堂が紫に染まった波間と茜空に映える。

黒崎教会

黒崎教会は長崎市の外海地区、西彼杵半島の海岸沿いの高台に建つ教会。ド・ロ神父の指導の下、1920年に献堂。黒崎一帯は小説「沈黙」の舞台となり、近くには遠藤周作文学館がある。